こんにちは。
今回はポーランドの日本語熱がすごいというお話について。
先日の3月22日(2019年)はポーランドと日本の国交樹立100周年という記念すべき日でもあったのでこの記事ではポーランドにおける日本について書こうと思います。
最近日本を異常に持ち上げる番組などが顕著に増えたりしたこともあり、親日という単語を聞くとなんかモヤモヤした気持ちになるのでこの言葉はそんなに使いたくはないのですが、とりあえず実際のところポーランドは親日寄り、日本に対して興味を持ってくれている人は比較的多いとは思います。
親日国?ポーランドの日本語熱
ポーランドには大学で日本語を教えている学科がいくつかあります。
一番有名なのはワルシャワ大学(ポーランドの東大)の日本語学科。
生徒数は合計200人ほどもいるそう。
倍率も高くとても人気の学科。
このワルシャワ大学のほかに僕が知っている中では
- ヤギェウォ大学 (クラクフ)
- アダムミツキェヴィチ大学 (ポズナン)
- ニコラウス・コペルニクス大学 (トルン)
の大学で日本語を学ぶことができます。
おそらくもっとあるかもしれませんが、メインはこの4つの大学。
そして生徒は日本語ぺらぺらな人がとにかく多い。
日本だとたとえ英文学科を卒業しても英語を全く喋れない人がほとんどだと思うのですが、ポーランドの日本語学科の人はなんかめちゃくちゃ日本語喋ります。
2、3年生の時点で全く問題なく日本語でコミュニケーションがとれる生徒が多いです。
語学だけではなく日本文学が好きな人も多いです。
「大江健三郎の個人的な体験を読んだことある?なんかちょっと変なストーリーじゃない?」とか聞かれたり、「私は雪国と砂の女がお気に入り」とか言うピアスだらけの女の子がいたり、実は山田詠美が大好きという大人しめな子がいたり、「檸檬とか野火を読んだけど良かった」って奴がいたりと、

正直一般的な日本人より日本文学読んでます。
一学期に20冊以上は大学の授業用に本を読むそうです。
森鴎外、太宰治、谷崎潤一郎、坂口安吾、井伏鱒二、宮沢賢治、三島由紀夫とか遠藤周作の本を一つの学期で読んだりするみたい。
千羽鶴とか鹿鳴館とか黒い雨とかそんなのも読むのか・・というレベル。
本屋に渡辺淳一のポーランド語訳の本があったりと、アニメに劣らず日本文学のファンもポーランドには多くいるのだと思います。
そしてポーランド人学生のアニメの知識はすごい。
もちろんアニメにさほど興味がない日本学科の学生もいるのですが、アニメがきっかけで日本語を勉強する人が多いです。

何を見ようか悩んだときはおすすめのアニメを毎回彼らに教えてもらっています。
映画についても、黒澤作品が好きだよという人がいたり、なかには小津安二郎監督の映画も見たことあるよというポーランド人もいて少し驚きました。
ポーランドの日本語学校
大学だけではなく日本語を教える語学学校もあります。
海外の国ごとにだいたいこれぐらいの数はあるという基準は分かりませんが、個人的にポーランドにある日本語学校の数はとても多いのではないかと思います。
↓地域ごとにポーランドにある日本語学校をまとめてみました。
ビャウィストク
ビェルスコ=ビャワ
チェンソトホヴァ
グダンスク
カトヴィチェ
ルブリン
ポズナン
ブロツワフ
- Polish-Japanese Friendship Foundation NAMI
- Japanese Language Laboratory MATSUMI
- Japanese Language School KANAME
- ICHIGO – Japanese Center of Culture and Business
クラクフ
- ICHIGO – Japanese Center of Culture and Business
- Manggha Museum of Japanese Art and Technology
- SUNSTAR – School of Foreign Languages
ワルシャワ
- AKARI Japanese language courses
- ICHIGO – Japanese Center of Culture and Business
- Kakehashi – Japanese language courses
- KOTONOHA – Japanese Language Courses
- Nihongo Gakuen
- RakuGaku
- Sakura – Japanese Language School
- School of Oriental Languages GAKKO
- Warsaw School of Japanese Language

こんなにある!
ざっと調べたところ、こんなにも多くの語学学校があることが分かりました。
たぶん見つけられなかっただけで、もっとたくさんあるはずです。
必ずしも全ての学校に日本人講師がいるという訳ではありませんが、たくさんの日本語学校がポーランドには存在しています。
なかでもワルシャワ日本語学校では生徒や先生皆で「恋するフォーチュンクッキー」を踊ったりと、とても楽しい学校なんだなというのがよく伝わってきます。
日本文化
クラクフには「マンガ館」という名の施設もあります。
浮世絵などの日本美術を展示する博物館です。
漫画喫茶とかではないです。
定期的にワークショップ等も行っており、年間10万人以上の方が訪れるそうです。
そして日本食の人気もやっぱりすごいです。
お寿司屋さんは至る所にありますし、うどん屋やラーメン屋、おにぎり屋などもあります。
普通のスーパーにも日本の即席ラーメンが売っていたりします。
最後に
ポーランドにおける日本語熱はすごいです。
日本のことが好きだいう人は多いと思います。
それに対して、日本ではポーランドに対して関心があるという人は少ないです。
ポーランド人の日本に対する関心と日本人のポーランドに対する関心とでは大きなギャップがあります。
日本人にとっておそらくポーランドといえばショパンです。
ポーランド出身の有名人は?と聞かれてコペルニクスやキュリー夫人の名前まで出る人はそこまでいないかもしれません。
サッカーが好きな人だったらレバンドフスキ、映画好きの人だったらアンジェイ・ワイダとかがもしかして出てくるかもしれません。
しかし、ほとんどはポーランドのことについては何も知らない、というのが現状だと思います。
今年2019年はポーランドと日本の国交樹立100周年という節目の年です。
日本でもポーランドの知名度が上がり、お互い両思いみたいな関係になればいいなと思います。
ワーキングホリデーの制度も2015年から始まっていています。
今後もさらに交流が進んで、日本とポーランドのつながりが強くなっていくことを期待しています。

以上、ポーランドの日本語熱がすごいという話についてでした。

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